FROZEN VEGETABLE NOTES

冷凍野菜、
賢く楽しむ。

袋を開けたらすぐ料理に使える市販の冷凍野菜。実は「時短食材」以上の顔を持っています。 豆知識からメリット・デメリット、美味しく仕上げるコツまで、台所に立つ前に知っておきたいことをまとめました。

06知って得する豆知識
−18℃推奨保存温度
365日、旬の味をキープ
はじめに

スーパーの冷凍棚は、
もうひとつの「畑」

市販の冷凍野菜とは、収穫したての野菜を洗浄・カットし、多くの場合は短時間の下茹で(ブランチング)を経て、−30℃前後で一気に凍結させた食品です。

「便利だから」で片付けてしまいがちですが、その製造工程には栄養と美味しさを閉じ込めるための工夫が詰まっています。まずは仕組みを知ることが、上手に使いこなす近道です。

GALLERY

定番、冷凍野菜図鑑

冷凍庫の常連たちを、まな板の上に並べてみました。それぞれの個性を知ると、使い方の幅が広がります。

TRIVIA

知って得する、冷凍野菜の豆知識

「なぜ美味しいのか」「なぜ長持ちするのか」。仕組みを知ると、選び方も使い方も変わってきます。

01

収穫後、数時間で冷凍

旬の最盛期に収穫し、産地近くの工場でその日のうちに冷凍加工。輸送や店頭陳列で栄養が目減りする生野菜より、ビタミンCなどが多く残るケースもあります。

02

「急速冷凍」という職人技

IQF製法で一気に凍らせることで、細胞壁を壊す大きな氷の結晶ができにくくなります。解凍後もベチャッとなりにくいのはこのため。

03

「ブランチング」のひと手間

冷凍前の短時間の下茹でで、色や風味を損なう酵素の働きをストップ。あざやかな緑色や食感が保たれる理由です。

04

賞味期限は「品質の目安」

未開封ならおよそ1年が目安。ただし風味は少しずつ落ちていくため、開封後は袋の空気を抜いて密閉し、早めに使い切るのがおすすめです。

05

主役は「凍ったまま」調理

解凍すると水分と一緒に旨味も流れ出てしまいます。炒め物やスープには解凍せず、そのまま加えるのが美味しさをキープするコツ。

06

「冷凍焼け」の正体

庫内の乾燥した空気に触れると野菜表面の水分が昇華し、白く乾いた状態に。しっかり密閉して保存すれば防げます。

HOW IT'S MADE

畑からパッケージまでの道のり

冷凍野菜が店頭に並ぶまでには、鮮度と栄養を守るための工程が積み重なっています。

収穫

旬のピークで摘み取り

洗浄・選別

不良品を丁寧に除去

カット

使いやすい大きさに

ブランチング

短時間の下茹で処理

急速冷凍

−30℃前後で一気に

包装・出荷

店頭の冷凍棚へ

GOOD & BAD

メリットとデメリット、正直に比べる

いいことずくめではありません。特性を知って使い分けるのが、冷凍野菜と上手に付き合うコツです。

メリット

  • +
    下ごしらえゼロで時短洗う・切る・皮むきの手間がなく、袋を開けてすぐ調理に使えます。
  • +
    栄養価が実は高いことも旬に収穫後すぐ冷凍するため、ビタミン等の残存率が高い場合があります。
  • +
    一年中、安定した価格と品質天候による価格変動や品薄の影響を受けにくいです。
  • +
    使う分だけ取り出せる必要な量だけ使えるので、食品ロスの削減にもつながります。
  • +
    長期保存が効く買い置きしておけて、献立の強い味方になります。

デメリット

  • 食感が変わることがある細胞が壊れやすい野菜は、解凍時に水っぽくなる傾向があります。
  • 独特の風味が残る場合もブランチングによる青臭さをわずかに感じることがあります。
  • 加熱しすぎると煮崩れやすいすでに一度加熱処理されているため、火の通し過ぎに注意が必要です。
  • 特売の生鮮より割高なこともタイミングによっては生野菜のほうが安く手に入ります。
  • 冷凍庫のスペースを圧迫買いだめすると庫内が窮屈になりがちです。
STORAGE

「冷凍焼け」を防ぐ保存図解

美味しさを左右する最大の敵は、庫内の乾いた空気。ちょっとした一手間で防げます。

空気に触れて乾燥 → 白くパサつく

NG:袋の口が開いたまま

空気に触れ続けると表面の水分が昇華し、食感も風味も損なわれます。

空気を抜いて密閉 → みずみずしさをキープ

OK:しっかり空気を抜いて密閉

使うたびに袋の口をねじって留めるか、保存袋に移し替えるのが効果的です。

COOKING TIPS

美味しく仕上げる、調理のコツ

ちょっとした順番と火加減の工夫で、仕上がりがぐっと変わります。

解凍せず、凍ったまま調理する

常温解凍すると水分と一緒に旨味も流出。炒め物・揚げ物・煮物、どれも凍ったまま鍋やフライパンへ。

強火・短時間でサッと仕上げる

すでに加熱済みのため、火を通すというより「温め直す」感覚で。強火短時間が水っぽさを防ぎます。

汁物・スープには凍ったまま投入

煮汁の中で自然に解凍されるので、旨味も溶け出して一石二鳥。加熱時間も短縮できます。

炒め物は先に強火で水分を飛ばす

油をなじませたフライパンに凍ったまま投入し、まずは強火で表面の水分を蒸発させると、べちゃつきを防げます。

電子レンジ解凍は加熱ムラに注意

急ぐときは電子レンジの解凍モードが便利ですが、途中で一度かき混ぜると均一に仕上がります。

「時短」だけじゃない。
仕組みを知れば、冷凍野菜はもっと美味しくなる。